91 注意する前に…
自分のことは、わかっているようでわかっていない、見えているようで見えていないことが多いです。
子供に
「部屋を出たら電気を消しなさい!」
「部屋を出たらエアコンを消しなさい!」
と注意することはありませんか?
そう言う自分が部屋を出るとき
「すぐに戻るから」
と思って電気やエアコンを付けっ放しにすることはありませんか?
最初はすぐ部屋に戻るつもりだったのだけれど、実際部屋を出てみたら、他にすることが色々目について、その用事を始めてしまった。
そして、いつの間にか部屋に戻ることを忘れてしまった。
しばらくたって、部屋に戻ってみたら、電気とエアコンが付いていた。
「あっ、そうだ、さっきはすぐ戻るつもりだったんだ」
そんな経験をしたことがある方、きっといらっしゃるでしょう。
私にも経験があります。
子供に何か注意をする時は、併せて自分の行動も振り返ってみることが必要かもしれません。
人のふり見て我がふり直せ、ですね。
そして
「お互いに気を付けようね」
と声掛けするのもいいのではないでしょうか。
92 柔軟な思考力を養うために
毎日、何かを発見しましょう。
発見しようと親子ともに努めてみて下さい。
「24時間以内に何か新しい発見はありましたか?」
この質問を投げかけると、多くの人は「特にありません」と答えます。
でも本当に何もないのでしょうか?
例えば通学路、通勤路を思い出してみて下さい。
毎日通る道だとしても、昨日と今日と、全く同じわけがありません。
小さな変化に気づいていないだけではないでしょうか?
ただ何の気なしに通るのではなく、ちょっと注意を払ってみて下さい。
あるいは、いつも通る道と違った道を通ってみたり、一駅手前で電車を降りて、歩いてみたり、少し早く起きて散歩してみて下さい。
きっと何かを見つけることができるでしょう。
子供と一緒に歩いていると、子供は大人と違った目線で周囲を見ていますから、大人が気づかないことに子供は気づいていることがあります。
そんな子供の感覚を知ることも大切です。
アンテナをはる。周りに対して気を配る。
すると、咲いている花や美味しそうなレストラン、可愛い小物が並んだ雑貨屋さん等々、目に入ってくるでしょう。
新しいものを見つけます。新しいものに気づきます。
それらは五感を磨くこと、五感を研ぎ澄ますこととなるのです。
そうすることにより、型にはまらない、柔軟な思考力を養うこともできるでしょう。
93 子供が何を求めているか?
子供が親に求めている対応は、その時々によって微妙に違います。
そっとしておいて欲しい
話を聴いて欲しい。
アドバイスして欲しい。
ただ受け止めて欲しい。
気持ちを共有して欲しい。
共感、同調する言葉を発して欲しい。
どうして欲しいのか、判断するためには、普段から子供の様子をしっかりみていることが肝心です。
そうすれば僅かな変化、違いにも気付くことができますから。
「みている」といっても、始終子供とべたべたすることが必要なわけではありません。
まず、朝起きた時の第一声「おはようございます」から子供の様子がうかがえます。
外から帰ってきた時の様子にも注意を払ってみて下さい。
顔の表情。
行動のスピード。
食欲。
口数。
体調の良し悪し。
テンションの高さ。
等々、要所要所に気を配って下さい。
もちろん普段から何気ない会話をしていることが、子供の気持ちを理解する上で、大切なのは言うまでもありません。
94 選択の幅を拡げる
人生は選択の連続です。
日々の小さな選択から、進路などの大きな選択まで、様々な選択があります。
是非、選択肢を多く持って下さい。選択の幅を拡げて下さい。
迷って下さい、と言っているわけではありません。
選択する際、出来れば消去法ではなく、是非、可能性を拡げるチャレンジ精神を持って下さい。
「これは出来ない。あれは出来ない。」
ではなく
「これも出来るかも。あれも出来るかも。」
という前向きな気持ちを持って欲しいのです。
そして、選択する際、子供が自主性、主体性を持つことも大切です。
「親が勧めたから」ではなく「自分がしたいから」という考えに基づき選ぶのです。
そこには「自分で決めた」という責任が伴います。
自主性と責任は切り離せない関係でしょう。
自ら選択したことに、責任は持たない、なんて身勝手なことは社会では通用しません。
自分軸のしっかりした人へと成長していくためには、こういった日々の小さな積み重ねが欠かせません。
95 手作りのモノの良さ
デザイン豊富な、お洒落な、素敵な、可愛らしいハンドメイド製品が安価で手に入る時代です。
親も忙しく、手間暇かけて自ら手作りするのは大変でしょう。
ただ、手作りのモノは気持ちが子供によく伝わることを覚えておいて欲しいと思います。
保育園や幼稚園に通う時の通園バッグ。
習い事を始めて使うお稽古用のバッグ。
おやつの時間に食べるお菓子。
誕生日のケーキ、等々。
少々不出来だったとしても、上手、下手ではなく、子供は手作りのモノを喜ぶのです。
不思議ですね。
親が自分のために心を込めて作ってくれた、世界にたった1つしかないモノ。
きっとその良さが自然に伝わるのでしょう。
親子で一緒に料理をするのもいいですね。
食事を作ったり、お菓子を作ったり。
その経験や時間は何物にも代えがたい貴重なモノとなります。
手作りのモノは何より作り手の心がこもっているのです。
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