76 自分で考える
「自分で考えなさい」
いきなりそういって放り出されても、子供はその術がわからないのではないでしょうか?
「○○は□□だと思う」
という親の考えを耳にしていると、子供はまずそれが正しいと思ったり、それを基準に考えることが多くなるようです。
では子供が自分自身の考えを持つためにはどうしたらいいのでしょう?
例えば、色々な人の考えに触れてみるのはどうですか?
「Aさんの考えは○○」
「Bさんの考えは△△」
「Cさんの考えは□□」
世の中には様々な考えがあることを知った上で、それぞれの背景を探っていくのです。
「この人はこういう理由でこう考えるのか」
「こういう見方もあるのか」
視点や枠組みを変えてみると、新しいものの見方が見えてくることがあります。
自分なりに精査した結果
「私はこういう理由でこう考える」
と自分自身の考えを持つのではないでしょうか?
77 身だしなみを整える
お洒落しなさい、と言っているわけではありません。
流行の服やファッションを取り入れるのではなく、清潔感やTPOに応じた格好を意識して欲しいのです。
他人に不快な印象を与えるだらしない格好は良くありません。
周りに媚を売るつもりはない、という人もいるかもしれませんが、何もわざわざ相手に悪い印象を与えることはないでしょう。
人間社会を生きて行く上で、人との関わりは避けられません。
身だしなみを整えることは、スムーズな人間関係を築くためのエチケットです。
私自身、子育て真っ最中にあっても身だしなみには気を付けました。
小さい子供が沢山いるからしょうがない、と状況に甘んじることなく、小奇麗にすることが周りへの礼儀だと思ったからです。
ブランド物を身に付けたり、化粧をばっちりして綺麗に見せるのではなく、周りの人にイヤな気分を抱かせない身だしなみです。
こういった清潔感やTPOに応じた格好は何故大切なのでしょうか。
その意識は周りに対する配慮、気遣いという、人として大切な基本の1つだからです。
普段から意識することによって、人への思いやりの心が更に育っていくでしょう。
是非、親子ともに身だしなみを意識してみて下さい。
78 人に何かを望むなら、まず自分から人に何かをしよう
誰も私の手伝いをしてくれない。
誰も私の話を聴いてくれない。
そういうあなたは誰かを手伝ったり、話を聴いたりしていますか?
まずは自分が手伝う。相手の話を聴く。
人からしてもらいたいことがあるなら、それを人にすることから始めましょう。
優しくしてほしい。愛してほしい。
それならば、人に優しく、人を愛しましょう。
そして、そういう姿勢を親が子供に身をもって教えて下さい。
相手のため、と思い何かをしたとします。
すると、その相手以外の人から自分に返ってくることもありますね。
情けは人の為ならず、ということわざがあるように、人に親切にすることはその相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分に戻ってくるのです。
ですから、何か相手のためにしたときに、その見返りを求めないことも大切です。
焦らないで下さい。焦る必要はありません。
自分がしたことは良いも悪いも巡りめぐっていつか自分のもとに戻ってきます。
79 ケンカ
子供がケンカした時、頭ごなしに「ケンカはいけません!」なんて叱ることはありませんか?
人は皆、考え方が違いますから、衝突が起こることもあるでしょう。
小さい頃には自分の欲求を通そうとしてケンカが起こることも当然です。
ケンカの際、もしも子供が相手に手を出してしまったら、それはいけないことだと教えましょう。力で解決するのはよくありません。
遊んでいる最中の出来事だとしても、無理やり友達からモノを取り上げて、相手を泣かせてしまったら、注意することが必要だと思います。
その上で、今後どうしたらいいのか?子供が考えるように促して下さい。
相手のことを考えて自分が我慢して譲ればいい、ともいえません。
ではどの様に対応していけばいいのでしょうか?
喧嘩両成敗という言葉があります。
ケンカや争いをした者を、理非を問わず双方とも処罰するという考えで、江戸時代にも慣習法として残っていました。
ケンカする者はお互いに何らかの非があるのではないでしょうか?
お互いの欲求が重なり、衝突が起きてしまった時、話し合いで解決できたら良いと思いますが、小さな子供同士ではなかなか難しいでしょう。
そんな時には親が助け舟を出して下さい。
小さい頃にケンカを経験することは大切です。
経験すれば、世の中には自分の思い通りにならないことがある、ということを知ります。
相手の気持ちを考える、ということも知ります。
自分の気持ちを相手に理解してもらうにはどうしたらいいか、考えるようにもなります。
ケンカは日常茶飯事かもしれませんが、親の対応法を一考していただけたらとても嬉しいです。
80 失敗から学ぶこと
子供のおもちゃには使い方説明書がついていることが多いと思います。
大人がその説明書を読むことはあるかもしれませんが、多くの子供は説明書を読まずにおもちゃを使い始めるでしょう。
まず試しに使ってみて、違ったらまた別の方法を試してみる。
トライ&エラー、試行錯誤というと大げさですが、使い方説明書に頼ることなく自分で考えてそのおもちゃで遊ぶのが子供というものですね。
ところが人は年を重ねるにつれて、まず使ってみる、試してみる、のではなく、まず説明書を読んでみる、という無難な道へ進む傾向があるようです。
情報が溢れている現在では、何かをしようと思った時、ネット検索をすればその方法や答えがゴロゴロ転がっています。
(ここではそれが正しいか間違っているかは別としておきます)
でも、ちょっと待って下さい。
方法や答えを先に見ることなく、考えて自分なりの方法でチャレンジしてみませんか?
仮に失敗することがあったとしても、失敗は学びでありチャンスなのです。
興味をもったら、まず飛び込んでみて下さい。
例えば、料理、レシピは山のようにあります。
レシピ通り作れば、ある程度の料理はできるでしょう。
あえてレシピを見ず、作りたい料理とその材料のみ用意した状態で、自分の頭で考えて、工夫して作ってみると思わぬ効果が得られます。
この材料がないときには、これが代用品になるかもしれない、ここで調理法を変えると、こんな料理が出来上がるな、等々。
本当に自分の身につけたいことがあったら、失敗をしたほうがその過程から得ることも多く、結果として自分の理解が深まり、応用力も高まります。
つまり、より深く本質を理解することができるのではないでしょうか。
失敗はチャンスだということを是非心に留めておいて下さい。
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