PROPOSAL14

66 Noという勇気をもつ

周りに対して気を遣うこと、相手の気持ちを考えること。

そういうことは大事だけれど、いつも周囲に合わせるばかりで良いのでしょうか?

自分の気持ちに反すること、納得いかないことに対して、Noという必要があるかもしれません。

また、自分を抑えて、押し殺して、周りや相手に合わせていたら、自分が壊れてしまうかもしれません。

「はい、私もそう思います」「その通りですね」「賛成します」

このようにいつでも賛成意見を言う人は

「あなたには自分の意見がないの?」
「本当に賛成しているの?」
「個性がない人かしら?」
「意見を持たない人かしら?」

と思われる恐れ、危険性があります。

明らかに誤った方向に進んでいたり、間違った意見、自分は違うと思うことに対しては

「いいえ、私は違うと思います。なぜなら○○だから」

と自分の意見を伝える勇気が必要です。

その際、もちろん、伝える言葉を選ぶ必要があります。

頭ごなしに相手を否定したら、相手の反感を買い、内容を聞くどころではないかもしれません。

例えば
「あなたの意見は○○なのね。私はこれこれこういう理由でこう思うんだけど、
この考えはどうかしら?」
という風に話してみるのはどうでしょう。

伝え方に配慮しながら、自分の気持ちを伝える。

場合によってはNoという勇気を持つことの重要性を子供に伝えて下さい。

67 税金とは

税金って何?と子供に聞かれたら、どう答えますか?

子供にとって身近な税金、といえば消費税ですね。

消費税が導入されて20年以上経ちます。

平成元年に導入されたとき、消費税の税率は3%でした。

30円のお菓子を3個買おうと思ったとき、
まとめて3個買えば90円に消費税2円がかかり合計支払額は92円だけれど、
1個ずつ3回に分けて買えば、合計支払額は90円になるよね~。

なんて子供が話している、と聞いた覚えがあります。

平成生まれの子供にとっては生まれたときから存在している消費税ですが、ふと考えたときに、品物の値段に併せて支払う税金の意味がわからないと、何故払うのか、疑問を感じるかもしれません。

お金を稼ぐようになれば、所得税を納めることになります。

何故稼いだお金の一部を国に納めなければならないのか?

その理由、仕組みを知っていたほうが良いのではないでしょうか?

国税庁のWebサイトでは「税は会費のようなもの」と説明しています。

つまり税金は、みんなで社会を支えるための「会費」といえるでしょう。

日本で暮らしていると、行政サービス、医療、交通機関、道路等々、整っていて当たり前と思っているかもしれませんが、実はそうではありません。

人々が納めた税金があるからこそ、社会環境が整っているのです。

更に詳しく、どんな税金があってその税金はどんなことに使われているのか知りたい!
と子供が興味を持ったとしたら、是非一緒に調べてみて下さい。

自分が住んでいる日本について、税金などの理解が深まることは、生きていく上でとても有用です。

68 余裕を持つ

親が余裕を持っていないと、子供も余裕を持つことはなかなかできません。

なんだかせかせかしていて、落ち着かない人になってしまうかもしれません。

時間に余裕を、心に余裕を持ちましょう。

時間に余裕があれば、電車が少し遅れても焦りません。

車に乗った時に道が少々混んでいても焦りません。

子供の行動が少々遅くても受け止めてあげることができます。

心に余裕があれば、アクシデントに遭遇しても、冷静に対応できるのではないでしょうか。

余裕がないと、普段しないようなミスをしたり、些細なことでイライラしたり、相手の気持ちを考えないで、言葉を発してしまうかもしれません。

余裕があれば、思いやりを持って相手と接し、相手の話を聞くことができ、相手の僅かな変化に気づくことができるでしょう。

では、どうしたら余裕を持てるのでしょうか?

まずは自分がしようと思っていることを挙げてみましょう。

時間的に無理がないのなら、優先順位を決めて予定を立てて、順にすればいいですね。

物理的に時間が足りないのなら、これは自分がしなくてもいいのかもしれない、というものを省いてもいいのです。

全部自分で抱え込まなくてもいいのです。

無理のないスケジュールを組んで下さい。そして、余裕を持ちましょう。

完璧を求めないで下さい。完璧な人間なんてこの世に存在しません。

そして、ないものを求めるのではなく、あるものに感謝して下さい。

69 仕事の話

子供は親の仕事を知っていますか?

親の仕事について、子供と話すことはありますか?

「お母さんは仕事していないよ。だって、専業主婦だもん。」

いえいえ、専業主婦も立派な仕事の1つです。

世の中には数千から数万種類の仕事があるといわれています。

いずれの仕事も社会の中で意味がある、役割があるものです。

多くの人が大人になると仕事をします。

では何のために仕事をするのでしょうか?

お金のため?

確かにお金を得ることも仕事をする理由の1つです。

お金がなければ、私たち人間が生活していくことは至極難しいからです。

では他の理由は何でしょう?

自分のためではないでしょうか。

自分の経験を増やし、出来ることを増やし、己の価値を高める。

つまり、自分が成長していくためではないでしょうか。

仕事をする理由はいかようにも考えられます。

考え方次第で、楽しくも、辛くも、どのようにも捉えることができるのです。

それならば、自分のためになるもの、自分にとって楽しいもの、と考えてみてはどうでしょう。

一度きりの人生、楽しく生き生きと過ごしたいと思います。

そんな考え方もあるということを、よろしければ子供に伝えてみて下さい。

70 何でもしてあげない

「何もしない」ではありません。

「何でもはしない」という意味です。

例外として、生まれたばかりの赤ちゃんは何でもしてあげなければなりません。

少しずつ、子供が自分でしようとすることを、させてあげることが大切です。

自分でご飯を食べようとしたら、そうさせてあげて下さい。

手で食べるかもしれません。

こぼして汚して片付けが大変かもしれません。

それでも、やろうとしていることを出来るだけやらせてあげて下さい。

テーブルやイスの下に新聞紙をひいておいたらどうですか?

何でもしてあげていると、子供は自分ひとりでは何もできなくなってしまいます。

忘れ物をしないように親が持ち物をチェックする。

最初のうちは構いませんが、徐々に子供に任せていきましょう。

忘れ物をしたら、持ち物をチェックしなかった子供自身が悪いのです。

子供の頃の忘れ物で、取り返しがつかないことはそんなにないでしょう。

逆に「忘れ物をして困った」という経験が、その後、子供にとってよい教訓となるでしょう。

最近「就職説明会に親が参加する」という話をききます。

自分で行きたい会社も選べないのかしら?

と首をかしげてしまいます。

いくつになっても親が子供の面倒をみられるわけではありません。

出来ることをどんどん増やして、自分の頭で考え、いずれ子供は親のもとを巣立っていくものです。

そうなるように子供を導いていくことが親の役目だと思います。

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