46 愛情をかける
子供に愛情をたっぷり与えて下さい。
さみしい思いをさせないで下さい。
沢山の愛情を受けて育った人は、他人にも愛情を与えることができるでしょう。
甘やかすことと愛情をかけることは全く違います。
「○○がしたい」
「○○が欲しい」
「○○に行きたい」
このような子供の欲求を全て満たすことは、愛情をかけているとは言いません。
甘やかしているのです。
欲求のなかには、今の子供には相応しくないものもあるでしょう。
そんな時には頭ごなしに否定するのではなく、今それは必要でないことをきちんと説明しましょう。
子供を愛しているから叱ったり、褒めたりするのです。
甘やかさないで愛情をかけて下さいね。
47 字は丁寧に
字を丁寧に書くように、子供に教えて下さい。
字の上手い下手と丁寧さはまったくの別物です。
例えばテストの時、字が乱雑で採点者が読めなければ採点してもらえません。
また、計算問題を解く際、雑に数字を書いたら、自分が書いた数字を読み間違える可能性もあります。
字は人を表す、といいます。
つまり、文字には書いた人の内面である、人柄や教養、個性が表れるのです。
読む相手のことを考えて、相手が読みやすい字、心のこもった字を書きましょう。
もともと文字は考えや思いを伝える為の手段として生まれました。
心をこめて書いた字はその思いも相手に伝えます。
加えて、字を書くことには素晴らしい効果があるそうです。
例を挙げると、字を丁寧に書くことで心は落ち着き、集中力が養われ、アイディアが沸き、記憶力が良くなるといわれています。
パソコンや携帯メールが普及し、字を書く機会が少なくなっています。
それ故、手書きの文字の価値は高いと思いませんか。
意識して丁寧に字を書くことは、今の時代だからこそ、より大切なことかもしれませんね。
48 習い事
親は子供に対して、夢を持って生きて欲しい、毎日楽しく生き生きと過ごして欲しい、と思っています。
子供が一生懸命になれること、夢中になれること、好きなことを見つけるきっかけの一つが習い事ではないでしょうか?
友達が習っているから自分も習いたい、という場合があります。
これも一つの始め方ですが、まず親が、世の中にどんな習い事があるのか調べて、子供に教えてみてはどうでしょう。
親も知らなかった習い事が見つかるかもしれません。
様々な習い事を知った上で、子供が興味を持った習い事があれば、それを体験させてはいかがですか?
体験して、更に興味が出てきたら、その習い事を始めてみて下さい。
子供は無限の可能性を持っていますから、可能な限り、色んな体験をしてみるのがお奨めです。
親も気づかなかった才能が見えてくるかもしれませんね。
49 公共の場でのマナー
公共の場でのマナー、大切です。
皆が気持ちよく過ごせるように、一人ひとり気を付けることが必要です。
そういうマナーを子供に教えて下さい。
話して教えるだけでなく、実際に公共の場で、見て、実感して、経験して
覚えるのがいいと思います。
では、公共の場とはどんなところをいうのでしょうか。
公共交通機関。国や県、市町村の公共施設。
それだけではありません。
家から一歩外に出たら、そこは公共の場です。
また、外に出たら誰もが自分の家族を代表する者となるのです。
公共交通機関・公共施設の中で走り回ったらどうなるのか。
大声でお喋りしたらどうなるのか。
公共の物を大切に扱わないとどうなるのか。
そして、子供に注意をする時には、間違っても
「○○さんに叱られますよ」
という言い方はしないで下さいね。
誰かに叱られるから、ではありません。
いけないこと、間違っていることだから注意するのです。
一人ひとりが意識して行動することを願っています。
50 敬語を使う
敬語について、様々な意見があると思います。
敬語を使わないのは親しみの表れだ、使わなくても尊敬の念を表すことはできる、年上だからって敬語を使う必要はない、等々…。
それでも、敬語を使って欲しいと思います。
敬語が非常に発達している日本語、その言葉は大切な日本の文化ではないでしょうか。
相手を敬う気持ちから、相手に対して尊敬語を使う。
そして、自分には謙譲語を使う。
そんな言葉が出来上がってきた日本語は、素敵な言葉だと思いませんか。
現代では敬語を使えない子供が増えていると言われています。
とても不安を感じます。
子供はいづれ社会に出ていくのです。
社会では周りの人々とより良い関係を築けるようなコミュニケーション能力が大切です。
円滑なコミュニケーションをとるには、相手やその場に相応しい、様々な配慮の表現が必要です。
相手を敬って話す態度は、コミュニケーションが上手くいく有力なツールではないでしょうか。
敬語を使えるほうがいいですよね。
加えて、相手を尊敬しつつ話す態度には、心の寛容さ、人格、品性までもうかがえます。
人としての魅力もアップするのです。
ある方がこう書いていました。
『敬語を使うということは、“謙虚さの表明” ではないかと思うのです。
「自分は傲慢ではありません」
「あなたのことを (あまり知らないけど) 尊敬し、
良い点を見習おうと思っています」
という意思の表明です。
そしてこの背景には、“謙虚” という日本文化の尊重があるのだと思うのです。
多くの人が “敬語を使えないと非常識” と感じるのは、
敬語という日本語の用法の習得自体の問題もありますが、
無意識ながら背景の日本文化を軽んじている印象を
感じているからではないかと思うのです。』
私も同感です。
確かに言葉は時代によって変化していきます。
それでも、大切な日本の文化である言葉の素敵な慣習をできるだけ守って、子供に伝えていただきたい、と思います。
日本の重要文化財や伝統工芸を守るのと同じように。
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